マルキチあれこれ百科事典
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洗浄の3要素
「洗浄の3要素」という言葉を聞いたことがありますか?
効率的な汚れの落とし方、洗浄剤の選定、使用方法などを提案する上で基本になります。
その3要素とは「化学の力」・「温度と時間」・「物理的な力」です。
又、この3要素は1つだけでは不十分で、3つの要素のバランスのいい組み合わせで効率的な洗浄が可能になります。
これらの要素が欠けたり、バランスが悪くなると汚れが落ちなかったり、汚れを落とすのに時間がかかったり、使用にあたって危険だったり、コストがかかりすぎたりします。
1,「化学の力」
いわゆる洗剤の力です。
「お風呂用」「ガラス用」「トイレ用」と用途別に様々な洗剤が販売されていますよね。
これらにはその汚れに対応した最適な洗浄剤が配合されています。
油汚れには「アルカリ性」の洗剤、食器には「中性」の洗剤、スケール汚れには「酸性」の洗剤が一般的です。
また、配合されている成分や配合量、塩素系か酸素系か?なども選定の参考にします。
飲食店厨房や食品加工場などでは複合的な汚れもあるので、複数の洗浄剤を組み合わせる場合もあります。
2,「温度と時間」
冷たい水ではギトギト油汚れは落ちにくいですよね。かといって熱湯では危険ですし対象物を傷める可能性もあります。
汚れの落としやすい「温度」を設定することで、効率よく洗浄できます。
また、「つけおき洗い」とか「洗剤をつけてしばらく放置してください」などの表示を見たことはありませんか?
洗浄剤が汚れに十分反応して効果が出るように適切な「時間」を設定します。
3,「物理的な力」
焦げ付いた鍋や、汚れのひどいものはゴシゴシと「こすり洗い」しますよね。
出来るだけこすったりする作業は少なくしたいですし、汚れが落ちるからといって必要以上に力を加えるのも対象物を傷めたり、効率が悪くなります。
こすり洗いを最小に抑えるために、前述の「化学の力」と「時間・温度」が必要になります。
ちなみに食器洗浄機は一見、「こすり洗い」が無いように思えますが、洗浄ノズルからの「水圧」が食器洗浄機での「物理的な力」になります。
効果的な「水圧」を与えるために各機械メーカーさんは工夫をしていますが、さすがに人の手の「ゴシゴシ」にはかないませんので「強アルカリ性洗剤」(科学の力)と人が触れられないほどの「高温のお湯」(温度)の2要素を強化しています。
また、業務用の実際の現場では上記3要素に、「洗浄対象を傷めないか」「安全性」「洗浄手順」「効率」「コスト」なども考えながら選定をすることが必要です。