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オリーブオイルのはなし② 手摘みが良いの?

 

 

オリーブオイルのお話②です

オリーブの実を木から収穫する方法にはいろいろあります

手でひとつづつ摘む
熊手のような道具を使う
熊手が自動でバタバタと動く機会を使う(写真)
棒で叩き落す などなど

どれがオイルにとって最高の方法でしょうか?
なぜその方法で収穫するのでしょうか?

それは油の劣化と関係がありそうです

前回は加水分解で遊離脂肪酸=酸度が増えるという話をしました
今回は油の劣化のもう一つ「酸化」が関係します

酸化とは、油に酸素が結びついて劣化することです
酸化が進むとひどい匂いがしたり、体に有害な成分になったりします

収穫の話に戻ります

棒で叩き落す!という方法があります
オリーブの木の周りにネットを敷き詰めます
オリーブの木は5メートルほどにもなりますから
長い棒でバシバシと枝をたたいて身を落とし、ネットに落ちた実を収穫します
当然、実には傷がついたり割れたりして外皮に守られたオリーブ果実が空気に触れてしまうのです

空気に触れた果実の中の油は酸素と化学反応を始めます
これが酸化です
時間とともに酸化は進み、どんどん油は劣化していきます
いちど酸化した油は化学処理で元に戻すことはできません
(厳密にいうとできないことはないですが、簡単ではありません)

新品のオリーブオイルで開栓直後なのにペンキのような悪臭がして嫌いになった方も多いと聞きます
このような酸化が進んだ粗悪な油が流通していることも事実です
棒で叩き落す収穫方法のすべてが悪いというわけではありませんのでねんのため

実に傷をつけることを嫌う生産者は一つ一つ手で摘み取る方法を取ります

前の記事で採取してから油にするまで時間がかかると劣化が進む話をしました
手摘みには時間がかかりますから、人海戦術で作業するしかありません

棒で叩き落すことは酸化はしやすいですが、短時間で収穫して劣化が進む前に油にすることができます
手摘みで収穫すると時間はかかり劣化しますが実の傷による酸化は抑えられます

どの方法が最善なのか
生産者はいろいろと考えて自分たちに合った最善の方法をとるというわけです

一概に手摘みが良い、機械で収穫することが悪いなどとは言えないと思います

油が空気と反応して悪くなる=酸化 です
酸度は、油の中にある遊離脂肪酸の数のことです 似ていますが全く違うことです
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