マルキチあれこれ百科事典

ENCYCLOPEDIA

オリーブオイルの作り方②



練りこみ工程を経て、次はいよいよオイルを取り出します。

オイルの取り出しには、遠心分離機が使われることが多いようです

練りこみを終えたペースト状のオリーブを遠心分離器に入れます

高速で回転するドラム洗濯機をイメージしてもらうとわかりやすいですね

ペーストをドラムの中で高速で回転させると、外側に重い果肉が移動します
その内側には油より重い水分が移動します
そして一番内側には、一番軽い油分が移動します
この原理を利用して、オリーブオイルだけを取り出します。(写真)

この搾りたてのオイルは搾油工場でしか味わうことができませんが
香も味も素晴らしいものです

この出来立てのオイルには若干ですが果肉などのオイルではない成分も含まれています
なので濁っているのが分かりますね

この状態で瓶詰めして市場に出るのが「ノベッロ」と呼ばれるオリーブオイルです
オイル以外の成分が含まれているので劣化もしやすいですが、味は格別です

この濁ったオイルは各生産者のもとへ運ばれ、大きなタンクで保管されます
ひと月ほど静置(かき混ぜずにオイルをそっとしておく)と果肉成分などは沈みタンクの底にたまります

この上澄みを商品として瓶などに詰めて出荷します

瓶に詰める前にフィルターを通す生産者もおられます
タンクで静置分離させる前にフィルターに賭ける生産者もおられます
フィルターを通さないオイルの作り方を「ノンフィルター」と呼ぶことがあります
このように、それぞれの思いを込めてオイルは作られています